ウォーキングは近所でできる手軽な運動ですが、毎日同じ場所を歩いていると飽きてしまうという人もいますよね。そんな人におすすめなのが、里山や森林などの自然の中を歩くネイチャーウォーキングです。運動によるストレスの解放だけでなく、森林浴効果などによりリフレッシュも期待できます。
ただ、いつもの道をウォーキングするのとは違ったコツや注意点もありますので、ここではネイチャーウォーキングをするときのポイントについて詳しく解説していきます。たまには違った景色の中を歩いてみたいなと感じている人は、ぜひ参考にしてください。
自然の中を歩くネイチャーウォーキングのメリット
ネイチャーウォーキングは、森林や里山、渓谷など自然の中を歩くアクティビティです。まずはネイチャーウォーキングにどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
ネイチャーウォーキングのメリット
- 健康促進効果が高い
- メンタルヘルス効果を期待できる
- 自然を学べる
この3点がネイチャーウォーキングのメリットになります。それぞれのメリットについて、もう少し詳しく解説していきます。
健康促進効果が高い
不整地を歩くことになるため、通常のウォーキングよりも心拍数が上がりやすく、血流が改善されるため、心臓病や高血圧、肥満などの予防効果が上がります。さらにネイチャーウォーキングは筋力もつきやすく、バランス感覚も向上するため、日常生活で転倒しにくくなるなどの効果も期待できます。
メンタルヘルス効果を期待できる
自然の中を歩くことで、日常生活や仕事でのストレスが緩和され、ココロをリフレッシュできるというのもネイチャーウォーキングのメリットになります。また、瞑想などをしやすい環境にあるため、それらと組み合わせることで、穏やかな気持ちに導くことができます。
自然を学べる
自然の中にはたくさんの植物や花があり、それらに対する興味が湧いてくることで、自然について学べるようになります。さらに動植物の生態系や持続可能な環境保全などを考える題材があちこちにあり、よりよい環境づくりなどに対しても興味を持てるようになり、日常生活のあり方が変わってきます。
ネイチャーウォーキングを楽しむときのポイント
自然の中を歩くネイチャーウォーキングの魅力を把握したら、次にどのようにして楽しめばいいのか、その実施方法と楽しむポイントについてご紹介していきます。
STEP1 適切な装備を用意しよう
ネイチャーウォーキングは通常のウォーキングよりも汗をかきやすく、さらに路面状態も変化していくので、装備をしっかりと用意する必要があります。ネイチャーウォーキングで必要な装備について見ていきましょう。
- ウェア
-
ネイチャーウォーキングでは、基本的に長袖長ズボンのスタイルにして、転倒などから肌を守るようにしてください。最近は接触冷感生地のウェアも増えていますので、長袖でも涼しさを感じられるようになっていますので、できるだけ肌の露出を避けてください。
- インナー
-
通常のウォーキングよりも汗をかきやすいので、綿などの自然素材ではなく、ポリエステルなどの吸湿速乾性の高い素材でできたインナーを着用しましょう。ウォーキングのあと電車などに乗ることも想定して、消臭効果のあるインナーがおすすめです。
- シューズ
-
土の路面を歩くことになるため、場所によってはとても滑りやすくなるため、グリップ力に優れたシューズを選びましょう。ハイキングシューズやトレッキングシューズがおすすめで、難易度が高いコースを歩く場合には登山靴などしっかりとしたシューズを選びましょう。
- 雨具
-
山の天気は変わりやすいので、雨の予報でなくても雨具は必ず持っていきましょう。できるだけコンパクトに収納できるアウトドア用の雨具があると安心です。
- リュック
-
普段から使っているリュックですと、アップダウンのある自然道を歩くとリュックが揺れて、肩などに負担がかかってしまいます。体にしっかりと密着するタイプのリュックを選びましょう。容量は20L未満で、使い勝手が良さそうなものを用意してください。
STEP2 ルートをしっかり下調べしよう
ネイチャーウォーキングに慣れるまでは、できるだけ短くて歩きやすいルートを選びましょう。いわゆる「ハイキングコース」であれば、それほど難易度も高くありませんが、コースによっては距離が長いこともあるので注意してください。最初は30分から1時間くらいで歩けるルートがおすすめです。
エスケープルートやバス停の場所を下調べしておき、いざというときに備えることも重要です。また、周辺の観光スポットなども調べておくことで、ネイチャーウォーキングをより楽しいものにできます。
STEP3 仲間を募って集団で歩こう
ネイチャーウォーキングをするときに、必ず頭に入れておいてもらいたいのが「リスク管理をしっかりとする」ということです。そのリスク管理の中でも最も重要なのが「単独で歩かない」ということです。単独で圏外になる里山の道を歩いているときに転倒して動けなくなったら、助けを求めることもできなくなります。
そういうことのないように、ネイチャーウォーキングをするときには、できるだけ仲間を募って集団で歩くようにしてください。誘えるような人がいない場合には、高尾山のように多くの人が歩いている場所を選びましょう。
ネイチャーウォーキングでの注意点
ネイチャーウォーキングは自然の中を歩くことになるので、普段のウォーキングとは違った注意点があります。どのような点に注意すればいいのか見ていきましょう。
整備された道を外れない
ネイチャーウォーキングでは、整備された登山道やハイキングコースを歩くことになります。できるだけその道から外れないように注意してください。整備されていない路面が危険というだけでなく、環境に悪い影響を与える可能性があるためです。
自然の中を歩くときには、「自然に影響を与える行動を避ける」というルールを守るようにしてください。
野生動物とは距離をおく
自然の中を歩くわけですから、野生動物に遭遇することもあります。このとき絶対にやってはいけないのが「餌付け」です。どんなにかわいくても餌を与えないようにしてください。また、思わぬ危害を加えられることもあるので、不用意に近づかないようにしましょう。
ゴミはすべて持ち帰る
ネイチャーウォーキングに限ったことではありませんが、ウォーキング中に出たゴミはすべて持ち帰りましょう。ゴミ箱が合っても持ち帰りが基本です。できることなら、そこから一歩進んで、落ちているゴミがあれば拾って持ち帰るようにしてください。
まとめ:準備をしっかりとして無理のない範囲で自然を楽しもう
ウォーキングの習慣化ができたら、ある程度の体力もついてきており、たまにはいつもよりも長い距離を歩いたり、違った風景をの中を歩いたりしたいですよね。ネイチャーウォーキングはそんなときにおすすめのアクティビティで、全身で自然を感じながら気持ちよく歩けます。
ただし、準備をせずに歩きにいくと、道に迷ったり、思わぬケガをしたりしてしまいます。いつもと違う環境を歩くわけですから、コースの下調べなど準備をしっかりしたうえで、無理のない範囲で自然を楽しんでください。
とはいえ、あまり身構える必要もありません。まずは30分から1時間くらいで歩ける、人気のハイキングコースから始めればリスクを抑えられます。何度も歩いていると筋力もバランス感覚も向上するので、それを実感できるようになってから、難易度が高いコースに挑戦してみましょう。