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パワーウォーキングで健康寿命を延ばそう!早歩きのすすめ

若い頃からほとんど運動をしてこなかった人は、通常のウォーキングでも大変に感じるかもしれませんが、学生時代にバリバリの運動部だった人で60代になってから運動を再開する場合、ウォーキングでは負荷が軽すぎて物足りなく感じるかもしれません。

そこでおすすめしたいのが、ウォーキングをステップアップさせた「パワーウォーキング」です。パワーウォーキングを簡単に説明すると「早歩き」なのですが、通常のウォーキングと比較してどのような違いがあるのかなど、パワーウォーキングのメリットについて詳しく解説していきます。

目次

パワーウォーキングとは

まずはパワーウォーキングについて、どのような運動なのか、普通のウォーキングとは何が違うのかについて解説していきます。

パワーウォーキングは強度の高いウォーキングのことで、通常のウォーキングは下半身のトレーニングになりますが、パワーウォーキングはしっかりと腕振りを行い、時速6~8キロメートル(約4~5マイル)で歩くことになるため全身のトレーニングになります。

ポイントは「意識して」スピードを上げることにあります。ただし、ジョギングほどは速くなく、必ず片足が地面についているため、ジョギングほど足への負担が大きくありません。このためウォーキングは退屈だけど、ジョギングはきついというような人にぴったりの運動になります。

パワーウォーキングのメリット

パワーウォーキングは程よい負荷を体にかけることができるため、さまざまなメリットがあるとされています。代表的なメリットを見ていきましょう。

心肺機能の向上

パワーウォーキングは心臓や呼吸器系に程よい負荷をかけることで、心肺機能を向上させることができます。具体的には、血圧が下がる効果が期待でき、心臓病のリスクを減少させます。さらにパワーウォーキング中に心拍数を上げることにより、日常生活で息があがりにくくなるといったメリットもあります。

カロリー消費増加による肥満予防

速く歩くことで、通常のウォーキングよりも多くのカロリーを消費します。カロリー消費が増えることで体重を落としやすくなり、肥満予防ににもなります。

筋力の向上

パワーウォーキングでは腕や脚の筋肉を積極的に使用することになるため、下半身だけでなく上半身の筋力も向上します。これにより、全身の筋力と筋持久力を強化でき、より長い距離を速いスピードで歩けるようになります。

骨密度の向上

パワーウォーキングは、通常のウォーキングよりも強い力が骨にかかるため、継続していくことで骨密度が高まります。骨が強くなるわけですから、加齢による骨粗しょう症のリスクも小さくなります。

ストレスと不安の軽減

パワーウォーキングのような積極的なウォーキングは、ストレスホルモンを減少させるとともに、快楽ホルモンである「エンドルフィン」の分泌を促進します。これにより、気分が改善され、不安やうつ症状が軽減されることもあります。

柔軟性とバランス感覚の向上

速いスピードで歩くことで、通常のウォーキングよりも可動域が広くなり、柔軟性が向上します。さらに左右のバランス感覚が向上することがわかっており、日常生活での転倒などのリスクが低下し、スムーズに動けるようになります。

健康寿命の促進

ある研究によると、早歩きを習慣化している人は、そうでない人よりも10年以上寿命が長くなることがわかっています。もちろん長生きできるだけでなく、健康を維持しながら寿命も伸びるので、より長い時間、人生を謳歌できるようになります。

パワーウォーキングの始め方

パワーウォーキングは速く歩くだけのことなのですが、きちんと手順を踏んで始めることが長続きのポイントになります。どのような手順で始めればいいのか、詳しく見ていきましょう。

STEP1. 適切なシューズとウェアを用意する

ウォーキングは普段着でも問題なくできますが、パワーウォーキングをするときには適切なシューズとウェアを用意する必要があります。

シューズ

ウォーキング用の快適でサポート力のあるシューズを選びましょう。より高いクッション性を求めるならランニングシューズでも構いません。

ウェア

気侯に合わせて快適なウェアを用意しましょう。肌に触れる部分には吸湿速乾性を備えたものを選び、あとは気温に応じて重ね着をして体温調整を行いましょう。

STEP2. ウォーミングアップ

パワーウォーキングはそれほど強度の高い運動ではありませんが、それでもいきなりスピードを上げると心肺機能に高い負荷がかかります。ストレッチをするほどではありませんので、まずはウォーミングアップとして普通のウォーキングで1kmくらい歩いて、体が温まったところでパワーウォーキングに移行しましょう。

STEP3. 歩行フォームを意識する

パワーウォーキングで重要となるのが「姿勢」です。もちろん通常のウォーキングでも姿勢が重要になりますが、パワーウォーキングは力を入れるので姿勢が崩れがちです。次の姿勢を意識して歩きましょう。

姿勢

頭頂を糸で引き上げるイメージで背筋を伸ばし、目線は前方に向けてください。肩の力を抜いてリラックスし、軽く背中を反ったあとに、おへそを肩甲骨側に引き上げてください。

腕振り

腕は曲げて90度の角度で自然に振ってください。腕を引く意識が大事と教えている人もいますが、腕を引くと体がねじれてしまい速度が遅くなることもあります。その場合には「引く」ではなく「振り上げる」イメージで腕振りをしてみましょう。

足の使い方

パワーウォーキングでは踵から着地して、つま先側に体重移動させて歩きます。つま先に体重が乗ったタイミングで地面をしっかりと押すことで、推進力を生み出します。

STEP4. 歩行のペースを決める

まずは自分の感覚でスピードを上げて歩いてみましょう。ただし、パワーウォーキングだからといって、無理にスピードを上げる必要はありません。筋力が上がればスピードは後から付いてきますので、まずは無理のないスピード(会話ができるくらいのスピード)で歩いてみてください。

STEP5. 継続するための計画を立てる

パワーウォーキングで歩いてみて、継続できそうだと感じたらトレーニングメニューを立てましょう。理想は毎日歩くことですが、最初は週に2〜3回でも構いません。距離も5〜7kmくらい歩くのが理想ですが、いきなりパワーウォーキングでそんなに歩けない人は、徐々に距離や時間を伸ばしていくようにしてください。

STEP6. モチベーションの維持

いざパワーウォーキングに取り組むとなったとき、目標がないとモチベーションが続きません。「◯km歩けるようになる」「〇〇駅まで歩けるようになる」といった感じで、実現できそうだけど現時点では難易度が少し高そうな目標を設定してください。

また1人では続きそうにないという場合には、1週間の1〜2回でもいいので、友人を誘ったり、ウォーキンググループに参加するというのもおすすめです。

最近はモチベーションを高めることができるアプリもありますので、そちらを活用するのもいいかもしれません。

STEP7. クールダウン

パワーウォーキングではウォーミングアップよりも、クールダウンが重要になります。いきなり立ち止まるのではなく、5〜10分ほど通常のウォーキングに切り替えてからウォーキングを終わらせましょう。心拍数が上がったままになってしまう場合には、ストレッチやヨガなどをして呼吸を整えましょう。

STEP8. 栄養と水分補給

パワーウォーキングはとても効果的なトレーニングですが、トレーニングの効果を得るには十分な栄養が必要になります。しっかりと栄養バランスに優れた食事を心がけてください。姉妹サイトでランナー向けの食事に関する記事を記載していますので、栄養バランスについてはそちらをご参照ください。

あとは水分補給も重要です。歩いた後はビールが美味しいかもしれませんが、アルコールは利尿作用があるので水分補給にはなりません。まずはスポーツドリンクや経口補水液で失われた水分を補ってください。

安全にパワーウォーキングを行うためのコツ

パワーウォーキングはウォーキングと比べて、ケガや事故のリスクが高くなります。それらを回避して安全に楽しむために、下記の3点を意識してください。

  1. 無理して長い距離、長い時間歩かない
  2. 痛みや違和感があったら休みにする
  3. 明るい時間に安全な場所で行う

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

無理して長い距離、長い時間歩かない

日本人はスポ根アニメの影響で、苦しみに耐えることを努力だと考えがちです。でもパワーウォーキングに苦しみや我慢は1ミリも必要ありません。そんなことをして体を壊してしまったら、積み重ねてきたものが簡単に壊れてしまいます。

もっと長い距離を歩けるようになりたい。もっと長い時間歩きたい。その気持はわかりますが、1〜2年も続けていれば目に見えて変化があります。数日や数週間といった短い期間での結果は求めず、マイペースでゆっくりと成長していきましょう。

痛みや違和感があったら休みにする

パワーウォーキングをするときには、きちんと体の声に耳を傾けてください。毎日歩いていると疲労が溜まりますので、今日は体が重たいなと感じたら歩く距離を短くしても構いません。痛みがあるなら、痛みが完全になくなるまで休んでください。

違和感がある場合には慎重に歩きだしてみてください。歩くことで違和感が消えることもありますが、消えない場合や大きくなってきたら、そこで終了してください。

明るい時間に安全な場所で行う

パワーウォーキングは通常のウォーキングよりも周りが見えなくなってしまいます。歩道のない狭い道路などはとても危険ですので、できれば公園のウォーキングコースやランニングコースなど、安全な場所で歩くようにしてください。

できれば人通りが少ない時間が理想ですが、夜のウォーキングにはさまざまな危険が待っています。リスクを回避するために、できれば早朝に歩くようにしてください。

習慣化して継続的にパワーウォーキングを楽しもう

ウォーキングだけでも健康維持には有効ですが、学生時代にスポーツをしてきた人からすると物足りなさをかんじてしまいますよね。パワーウォーキングはそのような人にぴったりの運動で、ジョギングよりも負荷が少ないのに、しっかり体を動かしたことによる充実感も得られます。

しかも健康寿命も伸び、毎日をいきいきと過ごせるようにもなります。ただし、がんばりすぎるとケガをしますし、通常のウォーキングよりも周りが見えなくなるので、事故のリスクなども上がります。安全な場所、安全な時間を選んで歩くようにしてください。

そして何よりも重要なのが継続することです。自分が楽しいと思えるスピード、毎日歩きに行きたくなるような負荷で歩くようにしましょう。距離や時間はそれほど大事ではありません。「毎日続けられる負荷」を自分なりに探し、楽しく歩き続けましょう。

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この記事を書いた人

神奈川と東京を中心に活動しているパーソナルトレーナーです。学生時代はプロのサッカー選手を目指し、大学卒業後にランニングの魅力にはまりトレーナーに。体の使い方を中心としたパーソナルトレーニングを行っています。

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