小麦色に焼けた肌は健康の証。世代によってはそんなイメージを持っているかもしれませんが、本質的な「健康」を考えたときには、日焼けすることにメリットはひとつもありません。むしろデメリットばかりで、ウォーキングをするときもUVケアは必須となります。
そこでここでは、まず日焼けがなぜNGなのかについて解説し、ウォーキング中にどのような日焼け対策をすればいいのかについて解説していきます。歩いて健康的になるはずが、紫外線によって健康が損なわれたということのないよう、しっかりと日焼け対策をしていきましょう。
ウォーキング中に日焼け対策が必要な理由
まず理解してもらいたいのが、日焼けというのは「肌の火傷」だということです。肌の火傷ですので、もちろんダメージを負うことになります。これによりさまざまなトラブルが引き起こされるのですが、日焼け対策をしっかりすることで、それらを回避できます。具体的にどのようなトラブルを回避できるのかを見ていきましょう。
日焼けによるリカバリーの遅れを回避できる
日焼けは肌の火傷であるとお伝えしましたが、日焼けをした日に湯船につかると肌がヒリヒリするのを経験したことがある人も多いはず。あのヒリヒリは肌が炎症を起こしているためで、日焼け対策を行うことで、この炎症の発生を防げるようになります。
炎症が起きている場合、それを抑えるために体内のエネルギーを使うことになるため、体力の回復が遅れてしまいます。でも炎症が起きないように対策をしっかりしておけば、体内のエネルギーをリカバリーのためだけに使えるようになるので、疲労を溜めずにウォーキングを楽しめます。
皮膚の老化を遅らせる
紫外線は皮膚の早期老化を引き起こすことがわかっています。たくさんの紫外線をノーガードで受けてしまうと、その部分にしわやたるみ、色素沈着が発生しやすくなり、皮膚が老化するだけでなく見た目も悪くなります。日焼け対策はいつまでも若々しい自分でいるための必須条件だと考えてください。
皮膚がんのリスクを減らす
紫外線は皮膚がんの原因のひとつと考えられ、日焼け対策をせずにウォーキングをしてしまうと、心肺機能や筋力がアップしても、皮膚がんのリスクが上がってしまいます。日焼け対策をしておけば、そのリスクは低減し、より健康的にウォーキングを楽しめるようになります。
目の健康を守る
紫外線が悪い影響を与えるのは肌だけではなく、目も日焼けにより白内障などの目の病気のリスクを高めることもあります。私たち日本人は欧米人と比べて目に紫外線を浴びやすい傾向にあるのですが、目を守りながら歩くことで、目のトラブルを防げるようになります。
免疫機能の保護
最近の研究では紫外線は肌の炎症を引き起こすだけでなく、免疫機能の低下をもたらすことがわかっています。歩けば健康になると思って、夏場も積極的に歩いていたら、風邪を引いて体調を崩してしまったなんてことも珍しくありませんが、これも日焼け対策をすることで回避できます。
ウォーキングで意識すべき日焼け対策
ウォーキングをするときには日焼け対策が必要であると理解してもらえたかと思いますが、具体的にどのような対策をすればいいのか見ていきましょう。
- 日焼け止めクリームを使う
- 長袖シャツや長ズボンを着用する
- 帽子をかぶる
- サングラスを着用する
- 日陰を選んで歩く
- 紫外線が少ない時間帯を選んで歩く
これからウォーキングで意識すべき日焼け対策になります。それぞれの対策について、もう少し詳しく内容を見ていきましょう。
日焼け止めクリームを使う
SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めクリームを選び、外出する約30分前に塗ってください。ウォーキング中に肌が露出する部分(顔・首・耳・手の甲)などにしっかりと塗ってください。できればウォータープルーフタイプの汗で流れ落ちないものを選んでください。
長袖シャツや長ズボンを着用する
肌が露出しているから日焼けするわけですから、長袖シャツや長ズボンを着用しましょう。夏場だと暑いのでは?と思うかもしれませんが、最近は接触冷感生地を使ったウェアが増えており、むしろ長袖シャツや長ズボンのほうが快適に歩けます。このときUVカット機能のあるウェアを選ぶことで、さらに効果的に紫外線をカットできます。
帽子をかぶる
帽子は顔や首周りを紫外線から守ってくれます。つばが広い帽子ほど効果が高くなりますが、歩きにくくなってしまいます。ウォーキングでストレスを感じない程度につばが広い帽子を着用してください。
サングラスを着用する
すでにお伝えしましたように、目も紫外線から守る必要があります。できるだけサングラスを着用してウォーキングをしましょう。サングラスは恥ずかしいという場合には、UVカット機能をそなえたメガネでも構いません。肌を守るのと同じくらい、目もしっかりと守っていきましょう。
日陰を選んで歩く
冬の寒い日を除いて、できるだけ日陰を選んで歩きましょう。日陰は紫外線も少なく、ダメージを最小限に抑えられます。たとえば大通りを歩く場合には、太陽の位置を確認して、ビルが影を作っている側の歩道を選んで歩くようにしてください。
紫外線が少ない時間帯を選んで歩く
紫外線が強くなるとされる「午前10時から午後3時」のウォーキングを避けて、早朝や日没後にウォーキングしてください、その時間帯は夏場でも気温がそれほど高くなく、快適に歩けるといったメリットがあります。おすすめなのは習慣化しやすい早朝ウォーキングです。
早朝ウォーキングについては別記事がございますので、そちらをご参照ください。
UVケアをするときの注意点
肌を守るためにどのような方法でケアをすればいいのか把握できたかと思いますので、次にUVケアを実践するときの注意点をいくつかご紹介していきます。
日焼け止めクリームは必要に応じて塗り直す
日焼け止めクリームは汗で流れ落ちてしまうことがあります。そうなると日焼け止め効果を得られませんので、必要に応じてウォーキング中に塗り直すようにしてください。また、日焼け止めクリーム相性がありますので、自分の肌質に合った日焼け止めクリームを選んでください。
また、塗り残しがあるとそこだけ日焼けしてしまいます。出発前にきちんと濡れているか確認してから、ウォーキングに出かけましょう。
夜中でも紫外線は降り注いでいる
日が沈むと太陽光が届かないので、半袖シャツと短パンで走るという人もいるかと思いますが、残念ながら夜でも紫外線が完全にゼロになることはありません。深夜であれば、紫外線対策は不要ですが、仕事帰りくらいの時間に歩く場合には、紫外線対策が必要になります。少なくとも日焼け止めクリームを塗ってから歩き出しましょう。
日焼けしたら冷やしてから保湿する
いろいろ日焼け対策をしても、日焼けを完全に防ぐことはできません。少しでも日焼けをしているなら、早めに処置してください。まず大事なのは日焼けによる炎症を防ぐことです。流水やアロエなどを使って、日焼けした部分から熱を取り除きましょう。そして炎症がおさまったら、しっかりと保湿することも忘れないでください。
まとめ:紫外線は1年中対策が必要
ウォーキングは負荷も小さく、健康維持に最適に運動ですが、ひとつだけリスクを挙げるとすれば、それは「日焼けをしてしまう」ことになります。日焼けにより肌が炎症すると体力の回復が遅れてしまいますし、将来的には皮膚がんのリスクなども考慮しなくてはいけなくなります。
日焼け対策として日焼け止めクリームを使ったり、長袖シャツ・長ズボンを着用したりして、しっかりと紫外線から肌を守りましょう。また、目も日焼けしてしまいますので、できればサングラスを着用して歩きましょう。サングラスが恥ずかしいならUVカットした伊達メガネでも構いません。
また、紫外線対策というと春から夏にかけてをイメージするかもしれませんが、対策が必要なのは1年を通してずっとです。完全防備をする必要はありませんが、健康的にウォーキングを続けるためにも、しっかりと日焼け対策を意識して歩くようにしましょう。