日本百名山でもある霧島連山。いつかは登りたいと考えているものの、鹿児島は遠くてアクセスが難しいというイメージから断念している方もいるかと思います。でも、あまり知られていませんが、霧島連山は東京から日帰りで登山できてしまうんです。
朝9時に鹿児島空港を出発する「霧島神宮アクセスバス」に乗車できることが条件になりますが、羽田空港を6時台に出発する飛行機なら、大幅な遅延や預け荷物がなければ問題なく日帰りできます。どのようにして実現できるのかについて、わかりやすく解説していきます。
霧島連山周遊バスへの乗り継ぎで日帰り登山が可能に
東京から日帰り登山を可能にしているのが、丸尾(霧島温泉郷)から霧島連山の登山口を結ぶ「霧島連山周遊バス」の存在です。毎日運行しており、このバスを使うと大浪池や韓国岳、高千穂峰の登山口まで行くことができ、コースタイム通りに進むことができれば、帰りのバスにも間にあります。
そして、「霧島神宮アクセスバス」を活用することで、鹿児島空港から丸尾までアクセスできます。たとえば高千穂峰を日帰りする場合のスケジュールを見てみましょう。
9:00 | 鹿児島空港9番バス乗り場から「霧島神宮アクセスバス」に乗車 |
9:40 | 丸尾バス停到着 |
10:30 | 「霧島連山周遊バス」に乗車 |
11:29 | 高千穂河原バス停着・登山開始 |
高千穂河原→高千穂峰山頂(約2時間) 高千穂峰山頂→高千穂河原(約1時間30分) | |
15:30 | 高千穂河原バス停から、「霧島連山周遊バス」に乗車 |
16:26 | 丸尾バス停到着 |
16:29 | 丸尾2番バス停から「霧島神宮アクセスバス」に乗車 |
17:08 | 鹿児島空港に到着 |
高千穂峰の場合、スケジュールがややタイトですが、大浪池や韓国岳であれば、もう少し余裕のあるスケジュールで登山できます。もちろん鹿児島や霧島に移動して、1泊してから戻ってくるのもOK。
ひとつ気をつけてもらいたいのが、「霧島神宮アクセスバス」に乗車するには、バス1日乗車券「霧島「のったりおりたりマイプラン」」を購入する必要があります。ただし、1日乗車券は「霧島連山周遊バス」も対象路線に含まれていますので、追加でバス代を支払う必要はありません。
霧島「のったりおりたりマイプラン」
料金:大人(中学生以上):1,100円・小人(小学生):550円
有効期限:1日
※「霧島連山周遊バス」は、積雪による影響のため、運行状況が変わる場合があります。最新の運行状況については、以下のバス運行事業者に直接お問い合わせください。
○鹿児島交通(株)国分営業所(☎0995-45-6733)
霧島連山について
霧島連山は霧島山とも呼ばれる日本百名山のひとつで、最高峰の韓国岳と霊峰高千穂峰、その周辺に山々が連なって「霧島連山」を形成しています。韓国岳の標高は1700mで、それほど高くないこともあり、日帰りでの登山が可能となっています。
韓国岳の名前の由来は「遠く韓国まで見通せる」ことからきており、とにかく眺望が素晴らしい山として人気があります。多くの登山客がやってくる山ですので、登山道もしっかりと整備されています。ただし活火山ですので、登山前には活動状況をしっかり調べておく必要があります。
高千穂峰は天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が降臨した山とされており、ニニギノミコトが降臨したときに峰に突き立てたとされる、青銅製の天逆鉾が山頂に立っています。1574mしかありませんが、登山の難易度は韓国岳よりも高めで、しっかり歩き続けられる体力と経験が求められます。
このため、東京から日帰りで霧島連山を登山する場合には、時間に余裕のある韓国岳がおすすめです。1度韓国岳を登って、スケジュール感を把握してから高千穂峰も挑戦してみましょう。